講習会レポート

2025年3月7日
災害支援セミナー「災害時における避難所等の実情について」

2025年3月7日(金)13時30分から、大成今池研修センターにて、災害支援セミナーを開催しました。当協会の吉田会長をはじめ、31名参加のもと、本年度は、株式会社クマ代表取締役社長で、石川県ビルメンテナンス協会の会長を務められている、浅岡大輔様を講師にお迎えしました。

昨年1月1日に起きた能登半島地震で、どのようなことが起き、どう対応し、またどのような課題が残っているのか等について、同業者としての体験談を是非うかがいたいと思い、お招きしました。

浅岡様からは、冒頭、ドライブレコーダーに残された映像など、地震の記録映像を多数ご用意いただき、巨大地震が起こった時、人間は本当に無力であり、訓練通りすぐ動けるわけではないということを、本当にリアルに感じさせてもらいました。また、浅岡様の会社の従業員が珠洲市に在住されており、自宅が津波で全壊し、しばらく安否連絡がとれなかったこともお話しいただきました。まず命を守ることの大切さと、緊急時の安否連絡の難しさについて、お教えいただきました。また、今回は能登という半島で起こったことが、他の地震とは違う点で、アクセスの難しさから、インフラの復旧がなかなか進まないこと、秋に集中豪雨災害も起こり、更に復旧を難しくしている現状もお伝えいただきました。

また、災害からの復旧フェーズにおいては、飲料から生活まで、水の確保がまず大事であること。さらには、被災地が求める支援物資のニーズと、支援部隊がそれを用意するスピードがうまく合わず、被災地のアクセスの悪さもあいまって、支援が困難を極めたこともお話しいただきました。

最後に、行政とビルメン協会との連携については、防災協定はなかなか機能しないこと、また、緊急時に必要な資材の分割保管を近隣県と協力して作っておくなど、近隣協会同士の連携についての提言も頂きました。

参加者の皆様からのアンケートでは、「被災地の貴重な体験談が聞けてよかった」「映像のインパクトが、災害をより実感させてくれた」と高評価をいただき、来年度についても「被災地の生の声を聞きたい」「防災に対する備えを、会社や協会としてどうするべきか考えてはどうか」などのご意見を頂戴しました。来年度以降の活動に生かしていきたいと思います。

災害支援セミナーの様子

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